読み直したマンガ感想

火の鳥 (1) (角川文庫)

火の鳥 (1) (角川文庫)

 

 久々に火の鳥を読みたくなったので読んでみた。まずは黎明編から。

 若い頃はウズメが好きなキャラだったんだけど、今は断然ヒナクだなー。

 子どもを亡くして狂ってしまったヒナクを怖いと思っていたけれど、今はすごく彼女の気持ちがわかる気がする。

 手放すと獣たちに食べられてしまうからと、亡くなった子どもをいつまでも抱いていること自体は少しもおかしな行動ではないように思える。

 夫のグズリの言動は、現代だったら袋叩きに遭いそうなものだけど、まあ舞台が古代だし、状況が状況だし、グズリの冷静な判断のおかげでヒナクは生き延びられたわけで。

 その後ヒナクはまた子どもを産んで育てて、大きくなった息子が旅に出たがる。グズリは止めるけど、ヒナクは「お行き」と言ってあげている。この時点で、ヒナクの心は治っているんだと思う。

 グズリは、火の鳥の生き血をヒナクに飲ませれば彼女の心が治ると思ったようだけど、そんなものは必要なかったんだな。